再生可能エネルギーをまちに普及促進していくために、議会承認や、地元の企業や団体、そして地域住民に対して理解や合意を形成していくことは避けて通れない部分かと思います。
そして、これが一番のハードルの高さといっても過言では無いのではないでしょうか。
今回は「伝達の手法」について少し触れていきたいと思います。
再エネの推進をするためには「まずは地域の合意だ!」と自治体担当部署も説明会や講演会を開いたり、お祭やイベントで再エネブースをつくったりなど様々な企画で伝達をするシーンをつくっていると思いますが、多くの自治体は、終始理論的な伝達をしています。
「終始理論的な伝達」といってもわかりづらいですよね。
簡単に言うと、電力の知識や再エネの「知識的」なものをいきなり相手に伝えようとする動きです。
基本的には、伝えたい相手はこの時点では、一般的にはまだ興味が無いことが多いです。
突然自宅に現れた訪問販売のようなもので、そもそも聞く体制になっていないので、正直理解する脳が働いていません。
「聞き手」が聞きたくなる環境作りをしていないまま一生懸命理論的な話をして伝える作業をしてしまうことで、
結果の多くは、
「なんかむづかしくてよくわからなかった」
「それよりもっと今やらなきゃいけないことあるんじゃない?」
「なんかめんどくさそう」
といった感想になってしまうのです。
下手をすると、拒否反応が現れてしまうこともあります。
まずは、伝えることよりも相手が「興味を持つ作業」をする必要があります。
人の脳は「右脳」と「左脳」があります。
「右脳」はイメージとして感覚的に捉えていて、「左脳」では理論的な部分で理解していると言われています。
まずは、視覚・聴覚・触覚・臭覚・味覚などの五感に響くものを常に相手に触れさせて、「気になる意識」を育てる必要があります。
「最近このマークよく見かけるけどなんだろう?」
「最近この音楽よく聞くけど何の曲?」
などなんだかわからないけど気になるようにする作業です。
その意識が育ってきたら、左脳に響く作業に入ります。
その、潜在的に認識している気になるイメージと、理論的な話が一致する事でより理解が深まります。
地域の合意形成はより効果的に取り組みたいですよね。
是非「右脳」と「左脳」の両輪で展開してみてはいかがでしょうか?
参考になれば幸いです。